
泥棒の侵入経路として最も多いのがガラス割りで
全体の約60%を占めます。
二番目に戸締り忘れで約30%、
鍵破け、合い鍵使用と続きます。
更に侵入するのは90%以上が1階からです。
これを見ると特に1階部分の窓ガラスのセキュリティを
強化することが防犯に大切だと言えるでしょう。
2重ペアガラスなら防犯にも強いはずというイメージは間違っています。
最近の新築でよく使われているといっても、普通のガラスを2枚組み合わせたものですので、
決して割れにくいというわけではありません。
またよく網入りガラスが防犯にも強いと思われている方がいらっしゃるのですが、これも間違いです。
網入りガラスは延焼の恐れのある場所、例えば廊下に面する窓などに用いることが
義務付けられているもので、あくまで火災時にガラスが飛び散らないようにする為のものです。
それでは防犯性能があるガラスとはどんなものなのでしょうか。
防犯用のガラスは(防犯)合わせガラスといい、2枚のガラスの間に割れにくい
中間膜を挟み込んだものです。通常のガラスに比べると対貫通性・耐衝撃性に優れています。
見た目だけでは普通のガラスと区別がつきにくいですが、
防犯建物部品共通標章(CPマーク)のシールがガラスの端に貼られています。
(防犯)合わせガラスを2重ガラスに取り込んだのが防犯複層ガラスです。
ガラスの構造は2重ガラスの内側のガラスが合わせガラスになっているというもので、
合計3枚のガラスを使っています。ガラスをハンマー等で強く叩いていくと多少ヒビは入りますが、
中間膜が入っていますので貫通が難しく、一般のガラスのように飛び散る心配もありません。
この防犯複層ガラスの中には片方のガラスにLow-E金属膜をコーティングしたものもあり、
断熱性能と防犯を兼ね備えた高性能な商品です。